【左利きの頻度】一般的に民族にかかわりなく約10%といわれています。イギリス、中国、イスラエルの調査でも約10%の頻度が報告されています。
最近の遺伝子学の研究によると、両親と子どもの利き手の関係についてまた父母のどちらかの影響を受けやすいかをみた別の研究では、母親が左利きの場合、子どもが左利きの頻度は13.8%
一方父親が左利きの場合は6.8%であり、とくに20代の母親でその傾向がつよく≪サウスポーは母親ゆずり≫の傾向がはっきり表れているとしています。
【無理な矯正はしない】
私の子どものころには、まだ多くの場合、食事の時の箸の使用や、ものを書くときなど左手の使用をとがめられ、右手への矯正が一般に行われていました。しかし無理に矯正すると、様々な悪影響もあるようです。最近は、左利きは遺伝や脳の右半球の優位性を示す生物学的要因に基づくことが明らかになっており、また個性を尊重する点からも、無理に右利きに変えることは、有害無益とされています。
利き手が完全に決まる前に親が左利きを無理に治そうとすると、言葉がうまく出なかっり、態度が落ち着かないなど様々な影響が出ることがあります。実際に最近は無理な矯正は全く行われなくなってきています。
左利きのためのハサミやナイフ、パソコンのマウスなどのグッズも揃っています。
数年前、左利きの人たちにとってとても興味をそそられる本が出版されています。興味がある左利きさんは、是非ご一読を。
『「左利き」は天才?利き手をめぐる脳と進化の謎』
Wolman David著 梶川あゆみ訳 日本経済新聞社