赤ちゃんが泣くと訳もなく心配になり、早く泣き止ましたいと考えいろいろ行動します。しかしいつまでも泣き続けたり、急に泣き出し手がつけられなかったり、しかも夜中だったらもうパニックです。
お母さん、お父さんを悩ませる過剰泣きは、生後2~4週に始まり、夕方から夜半にかけて発作的、衝動的に泣くコリック【(仙痛)と、離乳期の後半から始まる夜泣き】が大部分を占めているようです。コリックの原因はよくわかっていませんが、あまり過敏に反応することなく、泣くたびに抱き上げてあやしたり、おっぱいを与えたりしていると症状が落ち着いてきて、3~4ヶ月頃までには自然に消失してしまいます。
一方、生後6ヵ月頃から始まる夜泣きは、はっきりいって親たちの頭痛の種。大体2~3人に1人起こるとされています。古代エジプトのパピルスにも夜泣きを治す薬の処方が書かれていたそうです。そのくらい昔から親たちを悩ませてきたわけです。この夜泣きですが、治そうとあせるよりも、うまく付き合うことを心がけたほうが賢明のようです。
夜中に目覚めて泣いた時は、ある時は抱き上げ、またある時はそのままに。おっぱいをふくませる、すこし外の空気に触れさせる、そんな付き合い方をしていると、いつのまにか落ち着いてくることが多いようです。
赤ちゃんが成長してゆく一つの過程だと考え、おおらかな気持ちで付き合ってあげてください。あの時は大変だったと懐かしく思い出す時がきっとくるはずです。
最後に怖い話…離乳期の赤ちゃんが突然火がついたように泣き出し、なかなか泣き止まない場合、また一度泣き止んでも再び火がついたように泣く場合、さらに嘔吐を伴う時など、腸重積という緊急を要する病気のことがあります。とにかくいつもと違う状態、変だ、と感じた場合は、小児科を受診してください。