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北見小児科医師が書いた子育てアドバイス

赤ちゃんの突然死

前回、あおむけ寝とうつぶせ寝の話で赤ちゃんの突然死との関連について触れましたが、今回はSIDS(乳児突然死症候群)についてお話します。

SIDSは、健康と思われる乳児が突然死亡し、病理解剖によっても死因が解明できない場合をいいます。生後2~7ヶ月の児に多く、ほとんどが家庭内で夜間睡眠中に起こるので、観察者がいません。しかし偶然に観察していた人によると、急に蒼白となり、呼吸を止め、ぐったりしてしまったといいます。

普通の健康な赤ちゃんでも無呼吸になることがありますが、すぐに回復します。しかしSIDSは、その無呼吸からの回復の遅れが原因といわれ、無呼吸を回復させる指令が脳からでない「病気」とされています。日本でも毎年300人くらいの乳児が死亡しており、乳児死亡の原因の3位となっています。

SIDSの予防対策として次のことがあげられています。参考にしてください。

  • 乳児を常にあおむけで寝かせる
  • 赤ちゃんを固いマットレスに寝かせる。柔らかいものの上に決して寝かせない。ふわふわの毛布、ぬいぐるみ、枕を赤ちゃんの傍らに置かない。睡眠環境から柔らかいものを取り除く。
  • 赤ちゃんが寝ている時に、部屋が暖かすぎないかをよく確認する。靴下、足つきロンパースの使用、着せ過ぎなどは赤ちゃんの放熱を妨げるので注意する。
  • 妊娠中に喫煙・飲酒をしない
  • 赤ちゃんのいる部屋で、誰であってもタバコを吸わないこと
  • できる限り母乳で育てる
  • 6ヶ月までは、親の寝室にサークルベッドを置くなど、乳児と親が同室で別々に寝ることが望ましい。添い寝は勧められない。
  • ベッドの飾り、モビールなど、赤ちゃんが絡まってしまう可能性があるものは近くに置かない。ベッドフレームとマットレスの間に隙間がないようにする。
  • 1歳以下の子供には枕は与えない。クッションやソファー、アームチェアーの上などで昼寝をさせない。
  • ストーブのそばやホットカーペットの上に寝かせつけない。

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