おっぱい飲んでいる赤ちゃんが、乳首にかみつくことがあります。これはふつう歯が生え始める生後6~8ヶ月頃に起こります
歯が生え始めることに伴うむずかゆさを和らげるために、硬いものを噛むことでその不快感をいやすためと説明されています。しかし歯が生え終わった時期になっても起こることがあり、いちがいにただむずがゆさが残っているためだけとも言いきれません。
一般に「かむ」という動作は、生後6~8ヶ月頃から発達してきます。この時期になると目に映るものすべてが興味の対象であり、まず口に入れてかんでみるということをします。
乳首をかむということも、発達の過程にみられるひとつの行為であると思われます。
いずれにしても乳首をかんだときは、すぐに指を歯ぐきの間に入れて「ダメ」といって飲ませるのを中止し、しばらくしてからもう一度おっぱいを与えてみましょう。
またかむようなら、その回の授乳をうちきってください。赤ちゃんがかむのは、大体授乳の終わり頃ですから、それで栄養が不足してしまうことはありません。離乳食が進み少し硬い物を食べられるようになってくると、自然とそのようなことはなくなってきます。
あんまり赤ちゃんを抱っこばかりしていると、抱きぐせがついて大変になるよ・・・などよく耳にします。
本当にそんなことがあるのでしょうか?抱きぐせという言葉に医学的な意味はありません。以前は家族も多く、農作業などで忙しかったおばあちゃんが、お嫁さんに使ったのが今でも残っているのでしょう。
赤ちゃんは抱っこが大好きです。暖かくて、柔らかくて、お母さんのにおいがして、心地よく揺れて、とても気持ちが落ち着きます。ですからお母さんの事情さえゆるせば、いくらでも抱っこしてあげて良いのです。
赤ちゃんを抱きすぎて悪いことは、何もありません。むしろどんどん抱いてあげることが、赤ちゃんの情緒面の安定につながります。
抱きぐせという言葉は、大人が自分の都合でつけたものであり、いっこうに気にする必要はありません。しかしお母さんも手が離せないときは、無理して抱っこする必要はありません。赤ちゃんもどういう時に抱っこしてもらえないか、徐々にわかってきます。