「うちの子は言葉が遅れているみたい」と心配されるお母さんが多くみられます。言葉の発達には大きな個人差があります。
1歳過ぎからグングンお話上手になる子がいる一方で、3歳過ぎても片言しかしゃべらないで心配したけど、小学校入学の頃には家中で一番のおしゃべりになった、という子もいます。気にしすぎは禁物、ですが気になります。そこで子供の言葉の発達について考えてみましょう。
新生児の言葉は泣き声です。「お腹がすいた」「眠い」「お尻が気持ち悪い」などすべて泣いて訴えます。お母さんは赤ちゃんの要求が何か「お腹すいたのね」など様子を探りながら声かけをします。泣き声でお母さんと自然にコミュニケーションをとっています。
生後2~3ヶ月
「アー」「ウー」など話し言葉のもととなる声(喃語)を出し始めます。
母音は3ヶ月頃、子音が発音できるようになるのは6ヶ月を過ぎてからです。この頃になると「アブブー」「ダーダーダー」と喃語がどんどん盛んになります。音の高低、強弱も変わってきて、名前を呼ばれて振り向いたりします。
1歳 発音の簡単な「パパ」「ママ」や鳴き声をまねした「ワンワン」「ブーブー」といった単語を言い始めます。盛んに大人の言葉を聞いてマネをします。単語が徐々に増えてゆき、1歳半頃には少なくとも2つ以上意味のある言葉が言えるようになります。
2歳 びっくりするほど言葉が増えます。「ママおしっこ」「ワンワン・キタ」などの2語分ができるようになり、「パパどこにいるの」と聞くと「かいしゃ」などと簡単な問いにも答えられるようになります。喜んでお母さんのお話を聞くようになり、絵本も一人で長く見ているようになります。「これはなに」などと質問をします。2歳半頃、自分の名前が言えるようになります。今まで「ブーブ」と言っていたものが「バス」や「パトカー」になるなど、少しずつ大人の言葉を獲得してゆきます。
3歳頃 自己主張が強くなり、いろいろ要求が盛んになります。「~と」「そして」など、つなぎ言葉も覚え、文が次第に長くなってゆきます。「なぜ」「どうして」という質問が多くなります。
4歳頃 言語発達が最も著しい時期で、日常の用は足りるようになります。4~5歳で話し言葉が、一応の完成を見ます。