0157-66-2255
0157-66-2255

北見小児科医師が書いた子育てアドバイス

小児感染症の登園と登校制限 その②

前回に引き続き、小児で良く見られる感染症の感染期間、登園・登校の目安についてみていきましょう。

1、溶連菌感染症

登園の目安は、適切な抗菌薬による治療開始後24時間以降となります。治療開始し解熱しても、翌日は出席停止。 翌々日から出席可能となります。

2、手足口病・ヘルパンギーナ

ウイルスの排泄は、咳や鼻汁から1~2週間続きます。また便中への排泄も多く、症状が改善した後も便からは 数週間、ウイルスの排泄が続くとされています。定められた出席停止期間はなく、登園の目安は、発熱がなく 口腔内の水疱・潰瘍の影響がなく普段の食事がとれ、日常生活に支障がない状態です。流行を止めるのは なかなか難しいのですが、便の取り扱いに十分注意してください。

3、伝染性紅斑(リンゴ病)

パルボウイルスの感染症。感染しても発症するまで19日間の潜伏期があります。カゼ症状、関節痛などを認め、 この時はウイルスが排泄されますが、頬や体に発疹が出たときにはウイルスの放出はありません。リンゴ病の 発疹期には感染力は消失しているので、発疹のみで全身状態の良い人は登園・登校可となります。

4、急性胃腸炎(ロタウイルス、ノロウイルスなど)

急性期に最も感染力が強いが、ウイルスが便中に長く(3週間以上)排泄されることもあります。 登園の目安として、下痢・嘔吐症状が改善し、全身状態が改善したら可能です。 排泄物の感染管理を徹底しましょう。

5、RSウイルス・ヒトメタニューモウイルス

感染期間は、RSウイルスが3~8日、ヒトメタニューモウイルスは1~2週間です。 呼吸器症状の消失には2~3週間かかるので、日常生活に支障がない程度に安定したら登園可能となります。 年長児はただのカゼですが、乳児は重症になるケースが多く、園で流行し始めたら乳児と年長児の接触は 避ける配慮が必要です。

6、伝染性軟属腫(水いぼ)

自然治癒まで6~12ヵ月(ときに3年)かかります。接触感染なので、浸出液がでていても被覆されていれば 問題なく、出席の制限もありません。プールの水でうつりませんので、プールに入ってもかまいません。 タオル、浮き輪、ビート版などの共有はやめましょう。

7、伝染性濃痂疹(とびひ)

細菌(主にブドウ球菌)感染症。しっかり被覆されていれば制限なし。プールは治るまで不可です。

Copyright © 2024 北見市 小児科 秋山こどもクリニック

小児科HOMEへ戻る