新型コロナウイルス感染症の流行に直面し、保育園、幼稚園、学校での感染対策、対応に 追われる日々が続きました。コロナに限らず、小児のさまざまな感染症の対し、どのように 対応すべきか、その一つに登園、登校の可否、出席停止期間の問題があります。
出席停止期間においては、学校保健安全法で停止期間が定められていますが、疾患によって 定義があいまいであったり、医師によっても考え方が異なったりしているため、各施設間で 若干の違いが生じています。
まず学校保健安全法で定められている登園・登校の目安について確認しておきましょう。
1.新型コロナウイルス感染症
5月8日より2類相当から「5類」に変更され、感染者や家族などの濃厚接触者の行動制限は
なくなりました。発症日を0として、後5日間が自宅待機となります。かつ症状消失後24
時間経過。
2、インフルエンザ
発症日を0とし、発症した後5日を経過、かつ解熱した後2日(幼児3日)を経過するまで。
体温が何度になったら解熱になるか?まる1日37.5℃未満であれば解熱とします。
3、百日咳
特有の咳が消失するまで、または5日間の適正な抗生物質による治療が終了するまで。
4.麻疹
乳幼児期の2回のワクチン接種(MRワクチン接種)により感染は激減し、北見保健所
管内でも2009年に1例の報告以降は見られていません。解熱後3日経過するまで。
5、風疹
麻疹と同様にMRワクチン接種により減少し、2013年に6例、2016年に1例の報告以降
小児の感染例の報告はありません。出席可は、発疹が消失するまでとなっています。
6、流行性耳下腺炎(おたふくかぜ)
耳下腺、顎下腺の腫脹が消失するまで。腫れが出てから5日経過し、かつ全身状態が
良好になるまで。
2日目に反対の耳下腺が腫れてきたときに、どこから5日を数えるか?
後から他の唾液腺が腫れてきたとしても、最初の唾液腺の腫れた日を0日として数えます。
7、水疱(水ぼうそう)
すべての発疹が痂疲化(かさぶた)するまで。おおむね1週間。
8、咽頭結膜熱(アデノウィルス感染症)
主要症状(発熱)が消退した後、2日を経過するまで。