近年、北海道、長野県などを中心に中学生を対象にしたピロリ菌検診を実施する市町村が増えてきています。 すでに道内30か所以上の市町村で行われています。北見市の近郊では、美幌町がH26年から、網走市でもH28年 から実施されています。その結果を紹介しましょう。美幌町のH26年度の検診は1次、2次検診で尿中抗体検査、 尿素呼気試験を行っていますが、H28年は1次検診で尿中抗体検査のみ、2次検診で便中抗原検査、尿素呼気 試験を実施しています。全国的には1次で尿、2次で尿と呼気試験という組み合わせが多いようです。結果を表に示します。
美幌町、網走市とも中学生のピロリ菌感染率は3〜5%台で全国の結果と差はありませんでした。検診は すべて無料ですが、除菌は美幌町は無料、網走市は自費となっています。美幌町、網走市とともに今後も 引き続き毎年中学2年生を対象にピロリ菌検診を行ってゆく予定です。ピロリ菌検診は、胃がんのリスク を減らす画期的な試みと評価されており、今後さらに多くの自治体で行われてゆくものと思われます。