環境中のアレルゲン(アレルギーの原因となる抗原物質)の中で、アレルギー疾患のもっとも大きな原因となっているのはダニアレルゲンです。また一般にホコリの中の主要なアレルゲンはダニアレルゲンです。今回は、ダニ対策について考えてみましょう。
住居の中のダニのほとんどが家ダニといわれるヤケヒョウヒダニとコナヒョウヒダニです。
直接の原因となるのは、ダニそのものではなくダニの糞や死骸がアレルゲンとなり、アレルギー疾患を引き起こします。その中でもDer1とよばれるアレルゲンが多くかかわっています。Der1は、寝具に最も多く存在していることがわかっています。また寝室や居間の床の条件で比較すると、じゅうたんがもっとも多く、ついでゴザ、タタミ、フローリングの順となっています。1日の多くの時間を布団の中で過ごすことを考えると、寝具対策がもっとも重要なことがわかります。すべてに共通する環境整備は、「まずはじめに寝具の対策。週1回のふとんカバーの丸洗いと寝具の掃除機がけ」です。
喘息の治癒のために、アレルゲン対策、環境整備は治療の基本であることを忘れてはいけません。とくに「週1回の寝具対策、掃除機かけ」がもっとも重要で、これによりダニアレルゲンを著しく減少させることができ、それが喘息発作を減少させることにつながります。