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北見小児科医師が書いた子育てアドバイス

子どものアレルギー① アレルギーと遺伝

ぜんそくをはじめとする食物アレルギーなどのアレルギー疾患は、最近特に増加傾向にあります。

原因として生活環境、食生活の変化による影響が大きいとされています。今やアレルギーを持たない人がめずらしいほどで、アレルギーは大変身近な問題となっています。実際に、アレルギーに関する質問を多く受けます。これから数回にわたって、アレルギーについての疑問や、最近の話題、新しい知見などについて話していきましょう。

アレルギーは遺伝するの?

父親にぜんそくがあり子どもに遺伝しますか?上の子がアトピーですが下の子もなってしまうのですか?などアレルギーと遺伝の関係は気になるところです。アレルギー疾患の発症には図に示すように体質の遺伝が関係しています。

別の報告では、アトピー性皮膚炎になるリスクとして、両親ともアトピーがある場合50~75%、片親のみのときは25~30%、両親ともになく第1子にある場合20~25%、兄弟にもない場合10~15%としています。

東京都のある区での調査では、父母兄弟祖父母のいづれかにぜんそくがある場合、ぜんそくになる危険度は3倍になります。これはどれくらいの数値かというと、家族にぜんそくがない子どもがぜんそくになる頻度は9・7%ですが、家族にぜんそくがある場合には24・3%になります。特に母親にぜんそくがある場合に影響がさらに高くなるとしています。

このようにアレルギー発症に遺伝的な素因が関係しています。しかしそれよりも大切なことは、アレルギーは遺伝的な体質だけでおこるのではなく、アレルゲンにさらされやすい環境因子が大きく関わっています。環境を整えることが発症予防に重要となります。

アレルギー | 小児科コラム

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