夜尿症は、そのうち治ると、よく言われます。実際に多くの場合、中学生になる頃にはみられなくなることがほとんどです。
とくになにも治療しない場合でも、夜尿症はひとつ年をとるごとに10~15%の割合で減少するとされています。
7~8才で週の半分以上おねしょをしているお子さん(66人)を対象にした調査では、約半数が12才で治っており、15才では約9割のお子さんが自然に治癒していました。
このように結果的には、ほとんどのお子さんが自然に治っているのですが、治るまでにはお母さん方が思っているよりもかなり長い時間がかかっています。もちろん治癒する時期は、夜尿の程度、原因に大きく影響されるため、さまざまです。
小学校低学年で週に2~3回程度のおねしょであれば、急ぐ必要はありません。毎晩のようにある場合は、生活指導を行うとともに、かかりつけ医に相談してみてください。
小学校高学年になると、スポーツ合宿や修学旅行などの宿泊を伴う行事もあり、心配になります。夜尿が学齢期まである場合は、本人の心因的なストレスは大きなものになりますので、なるべく早く受診させることを勧めます。
また幼児期でも、昼間に「おもらし」してしまうことがたびたびある場合は、相談されることが良いでしょう。以下の図を参考にしてみてください。