誤嚥は、気管や肺に食べ物や異物が入ってしまうことを言います。誤嚥事故は、1歳をピークにして3歳までの乳幼児が約80%を占めています。
誤嚥の原因となる物は多岐に及びますが、気管・気管支異物の6割以上がマメ類で占められていることに注目すべきです。
マメ類の中でもピーナツが突出しており、3歳までの乳幼児にはピーナツを食べさせないようにしましょう。ピーナツは小さくて軽く表面が平滑なので、通常の吸気圧でも簡単に吸い込まれて、喉頭を通過して気管に入ってしまいます。誤嚥直後に急激で強い呼吸障害を起こすこともありますが、あまり症状がでないことがあります。
かし、気管支につまってしまったピーナツは徐々に膨化し、長く続く咳の原因となります。この場合は、いつお子さんがピーナツを食べていたのかも分からないことがあります。
喉頭に入りやすい大きさと一定の柔らかさや弾力性のある食べ物は特に危険で、もち、ホットドッグ、丸いアメ、ブドウなどです。
おおよそプチトマトくらいの大きさが最も危険です。幼い子どもにこれらの物を食べさせる場合は、薄くスライスするか、スティック状に縦に切ってから与えるようにしましょう。
2008年7月、コンニャク入りゼリーをのどに詰まらせた1歳9ヵ月の赤ちゃんが亡くなりました。コンニャクゼリーによる死亡事故は1995年から17例あり、このうち子どもは10人、他はほとんどが高齢者でした。