赤ちゃんはいつごろから物が見えるようになるのですか?と聞かれることがあります。また赤ちゃんは、生まれた時から物が見えることを知っているようですが、うちの子は自分の顔を見つめてくれないと心配なさるお母さんもいます。
生まれたばかりの新生児でも、強い光に対してまばたきをしたり、まぶしそうな目つきをしたりしますから、光を感じていることは間違いありません。
しかし、生後2ヶ月未満の赤ちゃんは、目の前に急に何かが近づいてきても「まばたき」することはありません。脅迫反射と呼ばれるこの「まばたき反射」は、生後2~3ヶ月になって初めて出現するようになります。この反射は、大脳皮質の視覚中枢が働き始めたことを意味しています。
まばたき反射と同様に、物をじっと見つめたり、動くものを眼で追ったりするためには、視覚中枢がある程度機能してきていることが必要です。
赤ちゃんが「注視」をするようになるのは生後1ヶ月、「追視」がはっきりと認められるようになるのは、生後2ヶ月以降のことです。ですから、うまれたばかりの赤ちゃんがお母さんの顔を見つめてくれないからといって心配する必要はありません。
現在考えられている赤ちゃんの大まかな視力をしめしておきます。生まれたばかりの赤ちゃんは、強度の近視で、「見る」ということではなく、「見える」という状態です。3~4歳でほぼ大人と同じ視力に達しますが、いろいろな点で完成するのは5~6歳といわれています。
赤ちゃんは、一体どういう色を好むのでしょう。
赤ちゃんのお気に入りの色は、赤・黄・オレンジ・青などであり、とくに赤い色に対して強い関心を示すことが多いようです。
ちなみに赤ちゃんが、色の名前を理解したり、色を言葉で表現したりすることができるようになるのは、ずっと後のことです。赤・青・黄色など3~4色の名前を理解したり、表現できるようになるのは3~4歳ごろです。