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北見小児科医師が書いた子育てアドバイス

赤ちゃんの笑いと夢

うとうとと眠っている赤ちゃんの寝顔は本当に可愛いものです。お母さんにとって、母親になって本当に良かった・・・と実感するときではないでしょうか。

でも寝顔をじっと見ていると、ほんの1~2秒ですが時折、「ほほ笑み」の表情に気がつきます。
これは出生直後からみられる「新生児微笑」とか「えな笑い」と呼ばれている外的な刺激と無関係の赤ちゃん独特の睡眠中のほほ笑みです。この睡眠中のほほ笑みは、成熟児に限らず、未熟児にもよくみられます。

ほほ笑みがみられるのは、動睡眠(レム睡眠)のときといわれています。
ここでいうレム睡眠とは、眼を動かしたり、口をもぐもぐさせたり、手や足をぴくぴくさせたりする動きを伴った眠りと理解してください。大人が夢を見るのはレム睡眠の時期だといわれていますから、ほほ笑んでいる赤ちゃんは楽しい夢をみているのかもしれませんね。

ところで赤ちゃんはいつごろから夢をみるのでしょうか?
乳児はレム睡眠の占める割合が非常に大きく、眠りながら泣いたり、笑ったりすることなどからひょっとすると夢をみているのかもしれません。

子どもの口から、夢の内容を聞き出すことができるのは、2歳頃からといわれています。年齢とともに夢の報告は増えていき、3~5歳では半分くらいの子が、夢をみたという感覚を持っているようです。夢の内容は、恐ろしい夢や不快な夢が多いという報告がありますが、全く逆の意見もあるようです。せめて子どものときだけでも楽しい夢をみて欲しいものです。

この睡眠中のほほ笑みは、生後2ヶ月ごろになるとほとんど消えてしまいます。そしてこの時期になるとあやされたり、話かけたりといった外からの刺激に対し「社会的ほほ笑み」が芽生えてきます。声をたてて笑うことも始まってきます。

この社会的ほほ笑みは、最近の報告では生後6週で始まるといわれています。2,3ヶ月児はあきらかにお母さんの表情を読み取り、笑い返します。お母さんの顔の細やかな動きや表情の読み取りが、3ヶ月ですでに学習されるようです。

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