厚生労働省が発表した2005年の国民健康・栄養調査で、子どもの肥満傾向は変わらない一方で、やせている子どもが増えていることがわかりました。
この子どもの体格調査は12年ぶりに行われ、1988、1993年に続き3回目となります。
小中学生を対象に、身長に係数をかけて算出した標準体重と実測体重から肥満度(前回述べました)を判定しました。
肥満度20%以上は肥満、10%~20%は太りぎみ、マイナス20%以上はやせすぎ、マイナス10~20%はやせぎみと判定しています。調査結果を表にしました。
この調査結果から、普通は男子57%、女子56.6%であり、普通の体格を維持しているのは6割を大きく割り込んでいます。93年と比較し、男子は3.4ポイント、女子は3.8ポイント減っています。
「太りすぎ」「太りぎみ」の合計は、男子22.6%、女子25.4%でほぼ横ばいでしたが、「やせすぎ」「やせぎみ」の合計は男子が20.3%、女子が18.1%で各々4.0と3.1ポイント増加、中でも「やせぎみ」の児童の増加が目立っています。
男子中学生の3人に1人、女子は小学生高学年の4人に1人が「やせすぎ」「やせぎみ」でした。最近の子どもの体格は、肥満気味の「肥満傾向型」とやせぎみの「やせ傾向型」に二極化する傾向がはっきりしてきています。
一方で、子どもの食生活についての調査では、夕食を午後7時以降に食べる小中学生46.2%と、12年前の36.2%から10ポイント増加しています。このうち午後8時以降に食べる子どもは7.1%で、12年前の1.7%から5.4ポイント増えるなど、親の世代と比較して子どもの食習慣が大きく変化していることがわかりました。
子どもの肥満や、やせの増加は、食生活の乱れが大きな要因といえるようです。